2016年2月24日

治療費について

料金に関しては、患者様の歯の状態、歯を支える骨の状態によって、入れ歯の設計が異なるため、「この金額!」とはっきりとした費用をだすのは難しいです。

カウンセリング時に、手書きの説明と、いくつかの方法をご提案させていただき、事前に患者様とよく相談させていただいてから、治療を始めるようにしておりますのでご安心ください。お考えの予算など、その時に教えていただければ、最適な治療法をご提案させていただきます。

※下記料金はあくまで一例です。

【上下顎同時印象法による総入れ歯】

上下総入れ歯(基本料金)   ・・・・3,240,000円~ 
     (4回~5回の来院が必要です) 

3日間連続で治療をご希望の場合・・・・5,400,000円~ 
     (3日間、先生と技工士がお一人の患者様しかお受けしないプランです。)
上下顎同時印象法による総入れ歯

稲葉繁先生 プロフィール

稲葉繁先生プロフィール【略歴】
1964年 日本歯科大学卒業
1968年 日本歯科大学大学院終了
1969年 日本歯科大学歯学部補綴学教室講師
1972年 日本歯科大学歯学部補綴学教室助教授
1978年 西独チュービンゲン大学留学 E.Koerber教授の下で客員教授
1992年 日本歯科大学歯学部高齢者歯科学教授
1999年 日本歯科大学歯学部補綴学第3講座教授
現在  IPSG包括歯科医療研究会代表

【所属】
・日本老年歯科医学会常任理事
・日本老年学会理事
・日本慢性疼痛学会理事
・日本歯科医療管理学会理事
・(財)日本口腔保険協会理事
・(財)口腔保険協会理事
・トゥースフレンドリー協会理事
・IPSG最高顧問

1968年まで
Ingol,Eismann/Posselt/保母須美弥
1969年講師
村岡 博/鈴木文雄/P.K.Thomas/C.E.Stuart
1972年助教授
Prof.Richter/D.Beach/東海林芳郎/N.Guichet/Jankelson/Raulitzen/Croh.Pohlsen
1978年西ドイツ
E.Koerber/Eichner/W.Schlte/H.Shleich/P.Kopp/C.Sieber/Pfannenstiel/Lehman/木村達明
1988年高齢者歯科
村山良介/石川達也/渡辺郁馬/折茂 肇/R.Slavicek/Lotzmann/Lang
2005年
日本歯科大学を退職

私が影響を受けた人々

ウルフ・ポッセルト教授 スウェーデンマルメ大学
私は直接あったことは有りませんが大学院のころ咬合を勉強し、下顎運動の軌跡を図形化したことで影響を受けた。
ウルフ・ポッセルト教授

クローポールセン教授は顎関節症の患者では咀嚼筋の緊張が生じ、その筋肉を触診することにより診断の決め手になることを知った。
クローポールセン教授

ジャンケルソン先生はドイツに留学していたときにフライブルグ大学で研修を受け、マイオセントリックの概念を勉強した。マイオモニターMKGの開発者である。
ジャンケルソン先生

チャールス・E・スチュアート先生はアメリカでナソロジーの開祖として有名な人で、顎の運動と歯の形態などのナソロジーの基礎を勉強し多くの影響を受けた。
チャールス・E・スチュアート先生

ラウリツェン先生からはスチュアート先生と同様にナソロジーを学び、中心位の取り方、フェースボウトランスファーなど多くのことを学んだ。
ラウリツェン先生

アイヒナー先生はベルリン自由大学の教授で咬合支持の分類を開発した先生で、私は先生の前でベルリン歯科医師会の先生方に、日本における老人のアイヒナーの分類を話したことは思い出に残る出来事であった。
アイヒナー先生

ハンスシュライヒ先生からは総義歯のすべてを学び、その後の私の臨床に大きな影響を与えた人である。
ハンスシュライヒ先生

エーリッヒ・ケルバー教授は私が留学したチュービンゲン大学の教授で私の人生の生き方に大きな影響を与えた人で、テレスコープ義歯のすべてを学んだ。
エーリッヒ・ケルバー教授

ヴィリー・シュルテ教授はチュービンゲン大学で顎関節症を教えており、私が顎関節症を勉強するためにドイツに留学するきっかけとなった先生で、その後の私の臨床に多くの影響を与え、顎関節症を自分の人生のテーマとするバックボーンとなった。
ヴィリー・シュルテ教授

ファンネンシュティール先生はドイツの有名なマイスターでミリングの神様といわれる人である。当時ミュンンで大きなラボを経営し、私のミリング機械開発にも協力いただいた。
ファンネンシュティール先生

村岡博先生からはナソロジーの多くを学んだ先生で、特にTMJ咬合器やスチュアート咬合器の使い方などを教えていただいた先生である。
村岡博先生

木村達明先生は元日本古生物学会会長で私の趣味である古生物学を勉強する機会を作ってくれた人で、日本古生物学会の会員に推薦してくれた人である。
木村達明先生

顧問弁護士 岩井重一

東京弁護士会 24期
岩井 重一(いわい しげかず)

【経歴・所属】
長野県千曲市出身
昭和43年  中央大学法学部法律学科卒業
昭和47年  弁護士登録 木宮高彦法律事務所
昭和49年度 東京弁護士会常議員
昭和51年  岩井重一法律事務所開設
昭和57年度 東京弁護士会常議員
平成元年度  法制審議会司法制度部会幹事
平成2年   岩井・安田法律事務所に名称変更
平成3年度  東京弁護士会副会長
平成4年度  東京弁護士会常議員
平成9年   アクト法律事務所に名称変更
平成16年度 東京弁護士会会長・日本弁護士連合会副会長
平成17年度 財団法人法律扶助協会副会長
       日本弁護士連合会弁護士任官推進センター委員長
平成18年度・19年度 日本司法支援センター事業企画本部長
平成20年度・21年度 日本司法支援センター常勤弁護士推進本部長
平成22年度 日本司法支援センター参与
       日本弁護士連合会弁護士倫理委員会委員長
       同 司法シンポジウム運営委員会委員長
平成23年度・24年度 日本司法支援センター特別参与
           下級裁判所裁判官指名諮問委員会委員(最高裁)
平成25年度・26年度 日本弁護士連合会弁護士倫理委員会委員長
           下級裁判所裁判官指名諮問委員会委員(最高裁)
           公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター理事
          (国土交通省所管)
           NPO法人医療情報通信技術システム支援機構理事
           公益社団法人全日本印章業協会監事
           一般社団法人日本心・血管病予防会評議員
平成27年 旭日中綬章 受賞

【主著・執筆】
「詳解道路交通法」(有斐閣)共著
「クルマ六法Q&A」(有斐閣)共著
「クルマ事故Q&A」(有斐閣)共著
「交通事故の法律相談」(有斐閣)共同執筆
「くらしの六法Q&A」(有斐閣)共同執筆
「日本人の心得~裁判員になったら読む本」(CKパブリッシング)著  ほか

医師を支えるスタッフ達

医師を支えるスタッフ達

伊庭由夏先生

伊庭由夏先生
伊庭由夏先生
伊庭由夏先生

佐藤孝仁先生

佐藤孝仁先生
佐藤孝仁先生
佐藤孝仁先生

小西浩介先生

小西浩介先生
小西浩介先生
小西浩介先生

2016年2月23日

院長あいさつ

院長あいさつこんにちは。稲葉歯科医院、院長の稲葉由里子です。
この度、『上下顎同時印象法による総入れ歯』専門のホームページを新しく作りました。

『入れ歯専門サイト』では主に、ドイツで開発されたテレスコープシステムを紹介させていただいておりますが、実は当院では、ドイツで開発されたシュトラックデンチャーを原形とした『上下顎同時印象法による総入れ歯』においても素晴らしい成果を上げています。

『上下顎同時印象による総入れ歯』の原型は、ドイツのDr.Reiner Strackの入れ歯です。Dr.Strack は、当院顧問の稲葉繁先生が留学していたチュービンゲン大学出身の総入れ歯の大家であり、その技術はDr.Hans.shleichが引き継がれました。そしてその後、Dr.shleichが引退する際には、その膨大な資料を稲葉繁先生に託されたのです。

Dr.shleichの素晴らしい技術をさらに改良したのが、現在の『上下顎同時印象法による総義歯』です。つまり今現在、Dr.Strackの入れ歯を源流として、原形のままに教え伝えているのが、当院顧問稲葉繁先生です。

この素晴らしい総入れ歯を絶やさないためには、この優れた技術を、積極的に患者様に提供させていただくことだと気づき、このホームページの作成に至りました。ここでは、シュトラックデンチャーの歴史から、上下顎同時印象法の開発、そして治療方法から制作方法まで、すべてをお伝えしたいと思っております。

ホームページを制作してみて分かったこと

院長あいさつ当院の『入れ歯専門ホームページ』を制作したのが、9年前。当時入れ歯を専門としているホームページはほとんどありませんでした。なぜなら、入れ歯を必要としている方は、高齢者の方が多いと思っていたからです。

しかし、ホームページを制作してみて分かったことは、総入れ歯で悩んでいらっしゃる方は、様々な年代であったことです。

歯を失う原因は歯周病や虫歯だけではなかったことも、相談に見えた沢山の患者様のお話を聞かせていただきわかりました。歯科医院で以前怖い思いをされた方、恥ずかしく、家族にも言えず、どんどん悪くしてしまった方、そのような方が勇気を振り絞って歯科医院を訪れても、保険適応の見かけの悪い入れ歯で、更に何度も何度も作り替え、結果総義歯に近づいていってしまうのです。

近所の歯科医院へ行って、診療台で「はい、○○さん、入れ歯を外して下さい」と言われ、屈辱的な思いをされた方の話を沢山伺ってきました。さらには、合わない入れ歯を自分で修理しながら、いつ割れてしまうのか、外れてしまうのかを気にして、お友達との食事、旅行などに心から喜べない状態になり、だんだんと鬱状態に陥ってしまったという方のお話も...。

自分の歯や口元は、自分ではわからないからこそ、不安になります。そこでまず、私がいつも患者様にお伝えするのは、「今まで、大変でしたね。あとは、良くなるだけなので、私たちにお任せ下さい」ということです。

私たちは解決できる方法を沢山持っています。稲葉歯科医院にいらしていただいた患者様には、素敵な口元を作り、新たな人生を過ごしていただきたいと思います。

また、団塊の世代が後期高齢者を迎えるとされる2025年、これから益々、総入れ歯の需要が高まると思います。歯科医療においてこれらシニア世代のニーズを的確にとらえ、適切な医療を提供していくことが求められます。

しっかりとした入れ歯を作りたい、健康を回復しQOLを高めたいと思われるシニア世代の方は、これから確実に増えていくと感じます。そのような方に向けて、私たちの持っている知識や技術をすべて皆さまにお伝えしたいと思います。

【経歴】
平成9年  日本歯科大学卒業 歯科医師免許習得
平成9年  日本歯科大学研修医
平成11年 稲葉歯科医院開業 現在に至る
※ドイツやスイスで各種研修を受講

【所属】
日本審美歯科学会会員
ISOI国際インプラント学会会員
顎咬合学会認定医
IPSG総務理事
ドイツ商工会議所正会員

症例1:デンチャースペース配慮不足の症例

入れ歯が外れやすいという方の入れ歯を見てみると、基本的な形が守られていないことが多くあります。例えば、入れ歯が小さすぎると、口の周りの筋肉に皺がよったり、筋肉に張りがなく、頬がこけてみえます。

症例1の患者様は、入れ歯が小さすぎることにより、口元が痩せて見え、口の周りの筋や唇のサポートが得られていません。実際に小さな入れ歯の周りに、印象材を流してみると、実際のデンチャースペースよりこんなにも小さな入れ歯だったことがわかりました。

保険義歯との違い保険義歯との違い

上下顎同時に型採りを行い、総入れ歯を新しく作ったものがこちらです。口元が若返り、顔全体と調和していることがわかります。

症例2:顎の吸収の著しい症例

総入れ歯を難しくする症例の1つに極度に顎の骨が吸収していることがあります。多くの歯科医師が苦慮しています。そのような患者様は、自分の顎の形が悪いのが原因と、あきらめの感が強いです。

骨が吸収し、薄く平らな顎は入れ歯を支えることが難しく、さらにオトガイ孔が露出しているほど吸収が進んでいる方は、入れ歯が神経を圧迫し、激しい痛みと唇のしびれを伴うことがあります。このように極度に骨が吸収している場合、上下顎同時に型採りをした精度の高い入れ歯により解決することが可能です。

症例症例

症例2の患者様は骨の吸収が大きく、いくつか入れ歯を製作しても痛みに悩まされ続けていました。レントゲン写真を見てみると、骨の吸収が大きく、特に左側においては神経が通る下顎菅が露出寸前まで吸収が進んでいました。

症例次へ症例

上下顎同時に型採りを行うことにより、神経が通る下顎菅を圧迫せずに、口の周りの筋肉のサポート、入れ歯が動いて痛みがでないように精度を高めたことにより、入れ歯の痛みは消失しました。

症例3:オーラルディスキネジアの症例

唇や舌の不随意運動であるオーラルディスキネジアは、しばしば総入れ歯の難症例であるといわれますが、上下顎同時に型採りする方法で解決することができます。

症例3の患者様は84歳の女性で、パーキンソン病、ラクーネ型脳梗塞、軽度の痴呆をともなっており、数種類の薬剤を服用しています。このような場合、しばしばオーラルディスキネジアにより唇、舌の不随意運動がみられます。この患者様も舌を前にだす、舌突出型のオーラルディスキネジアで無意識のうちに入れ歯を口の外に押し出そうとしたり、しばしば舌により下顎の入れ歯が外れ落としてしまったりします。

症例症例

このような症例では、吸着のよい入れ歯の製作を心がけるとともに、舌で外そうとしてもどこにもひっからないよう、舌側の形態に注意することが大切です。そのために上下顎同時に型採りを行ない、口の周りの筋肉の動きや舌の運動の記録を取り、不随意運動を行っても邪魔にならないような形態にします。

症例症例

特にサブリンガルルーム、舌側を十分に延ばし、舌が床の下まで潜り込まないような形態にし、舌の圧力が加わっても入れ歯が動揺しないように、人工歯の舌側は、舌が突出しても入れ歯の表面を滑ってしまう形にします。

症例症例症例

また、舌を前に出すと、顎舌骨筋が挙上し、入れ歯を浮かせてしまうので、後ろの部分は短くする必要もあります。そのためには、口の中の正確な情報を再現できる上下顎同時に型採りする方法が優れています。

症例症例
症例症例

症例4:顎関節に問題がある症例

総入れ歯の患者様でも顎関節や運動制限があり、問題を抱えている方は多くいらっしゃいます。また、総入れ歯を入れている患者様の中には、顎の形が変形をきたしているケースもみられます。

症例4の患者様は83歳の女性で、右側の顎に痛みがあり、口を真っすぐ開くことができませんでした。今使っている入れ歯は下顎の安定が悪く、右側の歯がすり減り、顎関節症がありました。

そこで、まずは痛みを取るために入れ歯の改造を行いました。その際、患者様にとって大切な入れ歯を直接改造するのではなく、コピーデンチャーを製作し、これを修理して治療用の入れ歯を作りました。

顎の関節を正常な状態に戻すためには、顎を下方に牽引する必要があります。そこで、人工歯にレジンを2ミリ盛り足すことによって顎への圧迫をなくし、痛みを解消しました。その後、上下顎同時に型採りをし、シュトラックデンチャーを製作しました。

2ヶ月後、右側の顎関節の動きが改善し、真っすぐ開くことができるようになりました。レントゲン写真でも、関節が顎を圧迫することなく、十分な間隙ができていることがわかります。

症例5:顎の位置に問題がある症例

顎の位置に異常がある患者様もしばしば見受けられます。例えば、長い間入れ歯を使っていることにより、通常では考えられない位置で、奇しくも「噛み合っている」というケースがあるのです。

症例5の患者様の初診の状態は、噛み合わせの高さがあきらかに低く、下顎は左側に偏っていました。レントゲンでも、下顎の位置異常が認められます。横顔のシルエットで下顎がでているように見える原因も「噛み合わせの高さが低いため」であり、骨格自体の問題ではありませんでした。

そこで、上下顎同時の型採りを行って総入れ歯を作った結果、噛み合わせの高さも正常になり、横顔も正常に戻りました。

症例6:入れ歯による顎関節症の難症例

長い間、合っていない入れ歯を使っていることで、噛み合わせのバランスが崩れ、顎関節症を引き起こすことがあります。

症例症例
症例症例

症例6の患者様は、右側の顎に痛みがあり、お口を開けると左側にずれて、真っすぐに開けられませんでした。入れ歯は右側に比べて左側の歯が異常にすり減っていました。顎関節のレントゲン写真をみると、左側の関節円板(顎と骨の間のクッションのような部位)が落ちており、顎関節症と診断できました。

症例症例

そこで、まず以前作った入れ歯を複製し(コピーデンチャー)、下顎頭を下げて顎がスムーズに動くように右側の噛み合わせを2ミリ上げました。コピーデンチャーで真っすぐお口が開けられるのを確認し、顎の痛みもとれたため、新しく入れ歯を作り直しました。

症例症例
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症例

症例症例
症例

上下顎同時に型を取り、KAVOProtar咬合器のPDRInsertを用い、下顎頭を下方に下げて顎がスムーズに動くように調整。顎機能咬合解析システムCADIACSを使い、右の顎が2ミリ下がっていることを確認して入れ歯を完成させました。

症例症例
症例症例
症例症例
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新しい入れ歯では顎の痛みはなく、お口も真っすぐ開けられ、自然な笑顔が見られるようになりました。入れ歯で顎関節がスムーズに動くように誘導させる高度な治療例です。

症例症例
症例

症例7:小児麻痺の患者様

症例症例症例症例
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常に口元を動かすため、総入れ歯にとっては非常に難症例となります。
それでも、シュトラックデンチャーで噛み合わせを決め、最後、装着まで治療することができました。

症例症例
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症例
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おわりに

長い総入れ歯の歴史の中で、多くの人が様々な術式を考えてきました。それは、デンチャースペースをどのように再現するか、あるいは、もともとあった歯の位置はどこであるかを捜し求めてきたものです。

頭の骨は様々な関節によって結合されています。歯の噛み合わせも結節であるといえるため、別々に作って適合させるよりも、一体となったものを2つに分ける方がより合理的であり正確です。その点、上下顎同時に型採りし、一体化した情報を咬合器し上下顎の入れ歯を作り、それを合体させたほうがよい結果を得ることができるはずです。

上下顎同時に型採りする方法は、単純で誤差の少ない確実な方法です。また、このシステムの特徴は、入れ歯によって顎関節を守ることも可能なことから、顎関節症の治療にも有効です。

このシステムにより、噛むことに多くの不自由を感じている患者様、また在宅要介護高齢者、脳血管障害の後遺症により麻痺のある患者様にも応用され、福音が得られることを望んでいます。

上下顎同時印象法による総入れ歯ができるまでの流れ

STEP 1.【予約~ご来院】診療の流れ
まずは、お電話かメールフォームにて「入れ歯無料相談」の日程をご予約下さい。当院は、末広町駅から徒歩0分のビル6階にあります。ご来院時は受付にて、入れ歯無料相談を予約してある旨をお伝え下さい。

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STEP 2.【初診・カウンセリング】診療の流れ
入れ歯に関する患者様のご希望をお伺いします。現在使用している入れ歯で不自由な点、困っている点、悩んでいる点など、なんでもご相談下さい。また、入れ歯の種類や治療法につきましても、不安に思うことや分からないことは何でもお気軽にお尋ね下さい。当院ドクターが詳しくご説明させていただきます。

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STEP 3.【一回目の型採り】診療の流れ
患者様のお口の構造をよく診させていただき、一回目の型採りをします。このステップは、上下顎同時印象法を行うために必要な「お口の中の情報」を取得する、第一ステップになります。

「お口の中の情報」は外側から見ただけでは解からないため、このステップで取得した情報から模型を作成して研究し、より精密な型採りをするための準備をします。型採りの際、冷たい材料がお口の中に入りますが、2分ほどで固まりますので動かずにお待ち願います。※決して喉の奥の方には入っていきませんのでご安心下さい。

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STEP 4.【第二回目のご来院-上下顎同時印象法と模型制作】診療の流れ
このステップでいよいよ、上下の顎の型採りを、同時かつ精密に行います(上下顎同時印象法)。本来の歯があったはずの正しい位置を記録して新しい入れ歯を製作しますので、今まで使用していた入れ歯によって生じている「良くない噛みグセ」なども是正されます。

従来の方法では、医師が印象材を押し当てて型を採っていたため、「普段のお口の動き」を再現することは困難でした。ですが、当院の「上下顎同時印象法」は、患者様自身の筋肉の動きや圧力によって型を採るため、口の動きにフィットする、とてもよい状態の記録を採ることができます。

例えば、患者様には、お口の中に印象材が入っている状態のまま、普段食事をしているときと同じ姿勢で、唾液を飲んでいただきます。こういった「普段のお口の動き」を記録することが非常に重要です。また、このときに人工歯の選択も行います。上下顎同時印象法の総入れ歯で使用するのは、Dr.Strack設計による、機能性と美しさを兼ね備えた人工歯です。患者様の肌の色や顔の輪郭などを参考に、患者様とご相談しながら決定していきます。

精密に採取した型からワックスで歯肉を形成し、上下の顎の状態を精密に計測して咬合器に装着したあと、先に選んだ人工の歯を並べていきます。人間の顎はとても精密なので、ほんの数ミリの誤差も「違和感」として敏感に感じ取ってしまいます。顎と同じ動きができる器械(咬合器)に装着して製作する理由は、そういった違和感を生じさせないためです。

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STEP 5.【第三回目のご来院-完成前のチェック】診療の流れ
まずは、ロウでできた入れ歯を患者様に装着していただき、次のような点をチェック、確認いたします。

・審美的なチェック・・・歯の形、色など
・適合性のチェック・・・しっかりフィットしているか、ガタつきはないか
・発音のチェック・・・スムーズに会話できるかどうか
・噛み合わせのチェック・・・無理なく、しっかり噛めているか

この後、ロウでできた歯肉部分は、長持ちする硬い材料(合成樹脂、金属)に取り替えます。

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STEP 6.【最終チェック-完成】診療の流れ
歯肉部分を最終的な素材に取り替えた後、仕上げの研磨を行って完成となります。きれいに磨かれた入れ歯を装着し、審美的、適合性、噛み合わせ、発音、維持力などの最終チェックを行います。

機能性はもちろん、審美性も兼ね備えたシュトラックデンチャー

審美性について審美性について

すべての歯を失ってしまうと、顎の骨の吸収が進んで薄くなってしまいます。そうなると、口元が痩せて、残念ながら実年齢より老けてみられがちです。そんな方が若々しい表情を取り戻すためにも、上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャーは優れた審美性を発揮します。

上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャーは、もともとの歯の位置を再現できるだけでなく、口元を自由に作ることも可能ですので、骨が薄くなって、しぼんでしまったように見える口の周りに、内側から自然なボリュームを持たせたり、ほうれい線を目立たなくさせることができます。

入れ歯が完成するまでの間は仮歯でしっかりフォローします

審美性について新しい入れ歯が完成するまでは、歯がない状態でいなければいけないのか...と、不安に思う患者様がいらっしゃいますが、 治療中も出来る限り、周囲に気付かれないようにするために、様々な工夫をしています。

治療中であっても、歯がないままでは食事にも不自由しますし、人とのコミュニケーションにも支障がでてしまいます。当院では、入れ歯製作中には必ず仮歯を入れ、生活に支障がないようにいたしますので安心して下さい。

治療で歯を抜く前には、歯を抜いた後の患者様の状態を、審美的な面、機能的な面について前もって考慮しておき、仮の入れ歯を作ります。これを「即時義歯」といいます。治療中は、不安な気持ちのフォローや、仮の入れ歯に慣れるためのアドバイスなど、すべてをサポートして進めます。日常生活やお仕事にはほとんど影響しないと思いますので、どうぞご安心下さい。

入れ歯装着時の審美性もしっかりチェックします

審美性について完成した入れ歯は、上下顎同時に型採りをした記録と同様の形をしていますので、口の周りの筋肉や舌でしっかり支えられています。そのため、舌を動かしても外れる心配がありません。舌を自由に動かせるので、発音や嚥下にもほとんど支障がありません。

審美性について
入れ歯装着後の審美性のチェックは、患者様にとって最も重要ですから、ご自身にも鏡でご覧いただきながら細部まで確認します。まずは、口を大きく開け、入れ歯が筋肉や唇によって支えられ、しっかり落ち着いていることを確認します。このとき、下唇からは人工歯が見えるだけで、歯肉は見えないはずです。


次に、顎を左右に動かしていただき、噛み合わせのチェックを行います。上下顎同時に型採りしているので、噛み合わせも確実に合っていると思います。発音のチェックでは、F音やV音で、上顎前歯の長さのチェックをします。また、1~20まで数えていただき、発音しやすいかどうかも確認します。

Q.
総入れ歯を入れていますが、鼻の下がとても膨らんでいるのが気になります。鼻の下の膨らみを、もう少し目立たないように作ることはできるのでしょうか。

A.
総入れ歯は上顎全体を覆う形となるため、膨らみを気にされる方も多いと思います。しかし実際には、歯を失うと、骨は全体的に内側に吸収されてしまっているめ、入れ歯の床で上顎が覆われても、膨らみはほとんどでません。もしも、今ご使用になっている入れ歯に問題があるのだとしたら、当院で、膨らみが目立たない入れ歯をお作りします。

保険の入れ歯の場合は、床を薄くすると割れてしまいますが、上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャーの製作方法は、イボカップシステムという大変優れた方法です。3トンの力を加えながら、薄くても強度に優れた床を作ることができます。透ける程度の厚みでも、しっかりとした強度がだせるので、鼻の膨らみを抑えることが可能です。

Dr.シュライヒからオリジナルを受け継いでいます

Dr.シュライヒ当院顧問の稲葉繁先生は、1978年ドイツ、チュービンゲン大学の客員教授として留学をしていた際に、IVOCLAR社主催の総入れ歯のセミナーを受講しました。その時の補綴研修部長が、Dr.シュライヒです。

そこでは、日本の歯科医療教育による総入れ歯とは、全く違う方法で行われていて、大変な衝撃を受けたといいます。それから間もなく、稲葉先生は、ガンタイプのシリコン印象材が開発されたのを機に、「最終印象を上下顎同時印象で採る方法」を開発、発表しました。

そういった繋がりから、Dr.シュライヒは引退する際、すべての資料やスライドを稲葉先生に託しました。そこには、シュトラックデンチャーを絶やさないでほしい、世界中に広めてほしいという願いが込められているのです。

日本で「総義歯の大家」といわれている方々は、少なからずDr.シュライヒの影響を受けています。しかし、「オリジナルを学ぶこと」は何よりも大切だと思います。日々進化し続けている歯科医療ですが、新しい技術であるかのように発表されたことは、実はすでに、何十年も前に行われていることだったりもします。オリジナルを知っていれば、そういった情報に惑わされることがないのです。

〜Dr.シュライヒの経歴〜
・1926年ドイツミュンヘンで生まれ、父親はワイン作りのマイスター
・ミュンヘンで歯科技工士の資格を取得し、その後矯正学を勉強ドクターの資格をとる
・リヒテンシュタインのイボクラー社で補綴研修部長となり、イボクラーデンチャーシステムを完成させる
・その後イボクラーデンチャーシステムを広めるため世界各地で講演
・ブラジル、サンパウロ大学から名誉博士の称号を受ける
・1994年イボクラー社を退職

▼Dr.シュライヒ功績についてはこちら▼
http://www.ireba-inaba.jp/diaryblog/2016/03/dr.html

ギージー法

ギージー法ギージー法

近代総義歯学の基礎を築いた、スイスの歯科医師のAlfred Gysi(アルフレッド・ギージー)は、総入れ歯学に多くの業績を残され、日本の多くの学者は彼の影響を受けました。
現在でも、彼の理論は歯科教育に大きな影響を与えています。

ギージー法これまでの総義歯は、ギージーによる歯槽頂間線法則が基本となっていました。ですが、歯槽頂間線法則では人工歯の並べ方が、「交叉咬合(下の歯が上の歯を覆う形)」になるため、入れ歯の安定において、上顎の頬側のサポートが受けられません。

反面、上下顎同時印象をすると、生来のデンチャースペースが再現できるので、頬側のサポートが可能となり、入れ歯の安定性が得られます。


ギージー法ギージー法
左上の図は、Condail顎関節顆頭と Incisal前歯がうまく協調がとれて、大臼歯と小臼歯の咬頭傾斜角が噛み合う、という歯車に例えた有名な図だそうです。
右上の図では矢状顆路角の平均値、33度であることを述べていて、現在でも使われている貴重な内容を図に表した物です。

ギージー法
歯槽頂間線法則について、骨の吸収が進行していくと、咬合平面と歯槽頂間線のなす角度が80°以下になり、交叉咬合排列になるという図です。
これが、残念ながらギージーの総入れ歯の弱点ともなり、現在のDr.シュトラックによる総入れ歯へと移行します。

ギージーは様々な咬合器を開発しました。

ギージー法ギージー法
シンプレックスの咬合器、ハノーの咬合器、ニューシンプレックス咬合器や、Trubyteの咬合器、それぞれすべてフェイスボートランスファーをしています。

ギージー法
人工歯の大きさは、顔の大きさの16分の1という基準も、100年経った今でも使われています。

ギージーの歴史を辿ることは、現在の総入れ歯の原点を知る事にもなり、大変重要な資料です。

木床義歯(木製の入れ歯)

木床義歯日本の総義歯の技術は実は非常に古く、1583年に作られています。当時としては長寿の74歳で往生した紀伊・和歌山の願成寺の草創者・仏姫の拓殖の木から作った木床義歯です。当時は現在のように優れた印象材や模型材もなく、咬合器もない時代に、適合性に優れ、噛める義歯を作ることができたものであると、感心してしまいます。

当時の義歯の製作方法を調べてみると、非常に合理的であり、仏教芸術の伝統を受け継いでいることがうかがえます。その製作法の鍵は、蜜蠟を使った印象採得と咬合採得を同時に行うことです。

木床義歯木床義歯

これは蜜蠟を鍋で温め、それを一塊として患者様の口腔内に入れ、咬合位を決定した後に口腔内の形を採得するというものです。一塊にしたものを上下顎に分けたのであるから、正確な咬合位の再現が可能になるのは当然です。

木床義歯Dr.シュライヒは、「最初に上下顎同時印象を行ったのは歯科医学の始祖と言われるPhilio Puffである」と伝えていました。そこで、稲葉先生は、実は日本では400年前に木床義歯の印象に蜜蝋による印象が行われていたことを教えてあげたそうです。

ギージー法との違い

Gysi
ギージー法との違い
Strack
ギージー法との違い

これまでの総義歯は、スイスの歯科医師ギージー(Alfred Gysi)による歯槽頂間線法則が基本となっていました。ギージーは、シンプレックスの咬合器やハノーの咬合器、ニューシンプレックス咬合器、Trubyteの咬合器などを開発。そして、ギージーが提唱した「人工歯の大きさは顔の大きさの16分の1」という基準も、100年経った今でも使われています。

それほどに、ギージーは近代総義歯学の基礎を築き、大変素晴らしい業績を残しました。ギージーの歴史は、現代の歯科医療の財産であると言っても過言ではないのです。ですが、そんなギージーによる歯槽頂間線法則も完璧ではありませんでした。

歯を失うと、骨が吸収して顎が小さくなります。通常の歯並びでは、上の歯が下の歯を覆う形となっていますが、ギージーは、顎の骨が小さくなっている状況で作られる総入れ歯においては、「交叉咬合(下の歯が上の歯を覆う形)に歯を並べるとよい/歯槽頂間線法則」としました。しかしこれが、ギージーの総入れ歯の弱点ともいえるのです。

ギージーの排列では、入れ歯の維持において頬の筋肉のサポートが得られません。さらには、どうしても頬側に食べカスが入りやすくなり、口の中に常に食物が停滞した状態になります。

一方、シュトラックデンチャーの場合は、筋肉の圧のバランスがとれたところ、つまりは、もともと歯があった場所に人工歯を並べるため、筋肉のサポートによって入れ歯を安定させることが可能となります。また、生来の歯があったときと変わらない表情を再現することもできるのです。

形態について

形態について形態について

従来の入れ歯と比較すると、下顎の形が特に異なっています。従来は、入れ歯の揺れを抑えるために、舌の奥の顎舌骨筋窩というところにまで床を伸ばしていました。ですが、この形状の場合、大きく口を開けたときに浮き上がることが多く、舌が動くと入れ歯が外れやすいのです。

それに対して、上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャーは、舌の前方あたりの柔らかいところ(サブリンガルルーム)を利用して、舌が自由に動けるようにしました。歯が抜けると骨が薄くなります。それを補うのが床(ピンク色のプラスチック部分)ですが、この床の面積を大きくするほど入れ歯の吸着力も高まります。

形態について

そして、頬の筋肉の力や、唇や舌のサポート力も入れ歯の吸着力を高め、それらの力のバランスが保たれているところに人工歯を並べると、とてもよい入れ歯ができあがります。逆に、これらのバランスが取れていないと、笑った時に下の歯しか見えなかったり、噛み合わせが低くて顔がつぶれたように見えたりします。

形態について

入れ歯は、笑った時に、上下の歯だけが少し見えるように作るのが理想的です。上下顎を別々に型採りする従来の方法では、このような歯の情報を得るのが難しいことから、上下顎同時印象法は精度の高い、新しい技術といえると思います。

コンセプト

コンセプトDr.シュトラックによる総入れ歯の理論
1949年、ドイツチュービンゲン大学のDr.Reiner Strackは、「入れ歯の安定」について、これまでのギージーによる歯槽頂間線法則を否定し、「口の周りの筋肉を利用することによる安定」を求めました。
口の周りの筋肉、唇、舌の均衡が取れるところで、もと歯があったところに歯を並べ、入れ歯を安定させる方法を開発し、さらに顎関節に調和した人工歯を開発、特許を取得しました。
現在使われているオルソシット人工歯です。
最初は陶器で有名なフュッチェンロイター社の陶歯でした。

Dr.シュトラックは、今日世界中で広まっている総入れ歯の源流となります。

シュトラックデンチャーのコンセプトは、「義歯が顆頭(顎関節)を誘導し、すり減ってしまった顎関節のリモデリング(骨を作ること)をする」ということ。つまり、「入れ歯が顎の関節を守る」のです。

特に高齢者の額関節の骨は、本来突起しているべき部分(顆頭)が平坦にすり減っていることが多く、それに人工歯を合わせると、真っ平らな平坦な形になってしまいます。シュトラックデンチャーなら、そういった状況を改善し、歯があったときの口腔内の状態を再現することが可能です。

コンセプトコンセプトコンセプト

患者様の条件に応じて歯を並べられる人工歯

コンセプトシュトラックデンチャーの人工歯には、1953年、チュービンゲン大学歯学部にてDr.Strackがデザインしたオルソタイプを使用しています。Dr.Strackは、長年に渡る「下顎の運動の研究」によって、最大の咀嚼機能を発揮できる咬合面システムを開発しました。その咬合面は、4面のピラミッドで構成される幾何学的な形態になっています。

コンセプトこの幾何学的な咬合面形態の人工歯は、患者様の条件に応じて歯を配置できるよう、理論的に設計されています。また、素材は、最初は陶器で有名なフュッチェンロイター社製でしたが、30年前からは、リヒテンシュタインのIvoclar社による、イソシットを使用したコンポジットの人工歯を使用しています。

最終義歯のチェックポイント

シュトラックデンチャーの仕上げには、模型上で並べた人工歯の歯並びが、口の中でも実際に再現できているかどうかなど、様々な点をチェックして、患者様にご満足いただけるものを完成させます。

噛み合わせのチェック
椅子から背中をわずかに離して、食事をするときのような姿勢をしていただき、一番噛みやすい場所でしっかり噛み、入れ歯が動かないことを確認します。両手の人差し指を上顎の入れ歯に当て、静かに噛み合わせていただくと、左右の接触の強さや前後的な動きを捉えることができます。その後、馬蹄形咬合紙(ブルーレッドレーダー)で精密な噛み合わせのチェックを行います。

外形のチェック
上顎は、口を大きく開いた時、口を尖らせた時、口角を上げた時に、入れ歯が外れないかをチェックします。このとき、入れ歯に段差や引っ掛かりがなく、スムーズに移行しているかどうか、隙間がないかどうかを確認します。

下顎は、口を開いた時、人工歯以外が見えていないかどうかをチェックします。この時、歯肉が見えすぎる場合は調整が必要となります。また、頬の部分が膨らんでいると、口を開いた時に筋肉が緊張して入れ歯が外れる原因になり得ます。さらには、筋肉や舌が入れ歯を支えるように働いているかどうかもチェックします。舌側の後ろを伸ばしすぎると、嚥下(つばを飲み込むこと)や舌の機能を阻害するので注意が必要です。

最後は、上下同時に行うチェックです。唇を尖らせた時、ストローでジュースなどを飲んでいる時、または口笛を吹いた時などにも入れ歯が安定しているかどうか、どこか引っ張られてるところがないかを確認します。

発音のチェック
入れ歯で一番発音しにくいのはサ行音であるため、「桜の花が咲きました」という文章を発音してもらったり、数字を1から20まで数えてもらうといったチェックを行います。

審美性のチェック
【1】顔の形
前から見て、顔や唇の形が左右対称になっているか確認します。さらに、唇のリップラインが美しく整っているか、口角の形はどうか、シワが寄っていないかどうか、笑ったときに歯はどのように見えるか、横顔を見たとき、スマイルライン(鼻の先と顎を結んだ線上に唇の位置が一致しているか)などをチェックします。

【2】歯並び
上下の唇との調和がとれているか、歯の大きさと色は調和しているか、鼻の鼻翼と犬歯の尖頭を結んだ線が一致しているか、笑ったときに下の唇の線が上顎前歯の歯並びと調和がとれているかどうかなどを確認します。

保険の入れ歯と上下顎同時印象法による入れ歯の違い

保険義歯との違い保険診療の範囲内で作る総入れ歯と、自費治療による上下顎同時印象法で作る入れ歯には、大きな違いがあります。当然、材料や手間をかけると保険診療の範囲では、完璧な入れ歯は作れません。

知識と技術の違い

知識と技術の違い一番大きな違いは、入れ歯を専門に勉強してきた歯科医師と製作する技工士の「知識と技術の違い」だと思います。現在の保険制度で製作できる総入れ歯は、低医療費であるために流れ作業のように製作され、残念ながら精度が低く、そこには技術の進歩も見られません。

長い歴史を持つドイツの入れ歯の技術を学ぶために、私達歯科医師や技工士は、多くの専門的な知識を身につけてきました。そして患者様に、当院の入れ歯をできる限り長く使っていただけるよう、あらゆる視点を考慮して設計するのです。

患者様の歯の状態は、みんな一緒ではありません。骨の状態、神経があるかないか、残っている歯の本数、位置など、すべてにおいて異なっています。しかし保険治療では、決められたルールの中でしか設計することができないため、決してベストな設計ではないことを知っていただきたいと思います。

定期的にISOI国際インプラント学会にも出席し、インプラント治療についても学んでいます。ドイツで開発されたテレスコープシステム、そしてシュトラックデンチャーの素晴らしさなどを踏まえ、あらゆる角度から患者様にとってベストな方法を選択しています。

材料の違い・製作に費やす時間の違い

材料の違いそしてもちろん、使用できる材質にも大きな差があります。保険の総入れ歯は、柔らかいレジンで作られているため、食べ物やコーヒー、タバコの汚れを吸い、樹脂内部にまで汚れや臭いが染み込み、口臭の原因になることがあります。

また、保険で製作される人工歯は既製のプラスチック製で、天然歯のような固さや溝がないため、歯ぎしりすることが難しく、見た目にも入れ歯だ分かりやすいものになってしまいます。

保険義歯の場合、上下の型を別々に採ったものを、保険義歯専門の技工所に送ります。技工士は患者様の姿を見ることなく、材料もなるべくリーズナブルなもので製作します。この流れでは、口の筋肉の状態や歯肉の形状などは一切考慮されないため、吸着力が弱く、外れやすい入れ歯であることが多いのです。

現在、保険の入れ歯の製作法は指定されていません。しかし、義歯の難しさとは関係なく、現行の保険の義歯の点数は大変低く設定されており、あまり時間もかけることなく、最も簡単な製作法で作られています。その製作法は、上下に分かれるフラスコにロウ義歯を埋没したのち、そこにレジンを詰めて熱湯で重合させるという簡単な方法です。

レジンは元々熱を掛けると必ず収縮します。そのため、フラスコの中でレジンは重合収縮を起こし、床の中で気泡となって残ってしまったり、変形の原因になります。こういったことにより、保険の入れ歯は精度も劣り、長く使用すると気泡の中へ色素が沈着したり、臭いの原因となったり、破折しやすくなってしまいます。

当院の入れ歯には、材質、製作共にこだわりがあります

当院の自費による入れ歯では、材質、製作共にこだわりをもって作っています。保険治療とは異なる制度の高い技術を用いると共に、患者様にとって最適な材料をご提案します。

精度の高いイボカップシステムイボカップシステム
レジンが重合収縮を起こすと、床の中で気泡となって残ってしまったり、変形の原因になる...こういった弱点を補填するための方法として考え出されたのが『イボカップシステム』です。イボカップシステムは、重合中にレジンに圧力をかけることにより、収縮を補正しながら精度の良い入れ歯を作ることが可能な方法です。

イボカップシステムで製作された入れ歯は強度が強く、それでいて、透けるほど口蓋が薄く仕上がります。また、重合精度が高いため、長期間使用しても変質しない優れた方法です。

ただし、イボカップシステムには、専用のイクイップメント-すなわち、容器に入った専用のレジンと、それを同化する練和器、3トンの重合圧に耐えるフラスコとクランプ等が必要になります。このように、初期投資が必要で製作単価もかかるため、現行の保険制度では取り入れることが困難であると思います。

人工歯は天然歯に近いリヒテシュタインイボクラー社製リヒテシュタインイボクラー社製
人工歯には、リヒテシュタインイボクラー社のものを使用。IVOCLAR のビボデントやオーソシット同様、天然歯のような高い審美性と硬さを兼ね備えています。さらには、豊富なカラーバリエーションから色を選択でき、歯の溝もしっかりついているので、食べ物をすりつぶしたり、歯ぎしりしたりすることも可能です。

院内に技工士がいるため細かな微調整にも素早く対応院内技工士
当院では、院内に併設された自費専門の技工所で医師と技工士が協力して、患者様にピッタリの入れ歯を作っていきます。院内に技工士がいるので細かな微調整にも素早く対応。笑ったり、歌を歌ったりと、人前でも自信を持って大きな口を開けられるほど、筋肉が入れ歯を支えて吸着します。そのため、他人に入れ歯と気づかれることも少なく、発音もきれいにできるようになります。

写真で見る保険診療の入れ歯と上下顎同時印象法の入れ歯の比較

小さい方は保険で製作した入れ歯。大きい方は上下顎同時印象法で製作した入れ歯です。

保険義歯との違い保険義歯との違い

これらは一見、全く別人の入れ歯のように見えますが、同じ人の入れ歯です。製作方法の違いによってこれだけ変わってしまいます。

上下顎同時印象法によって製作する総入れ歯は、お口の中すべての情報を記録し、再現できますが、保険の入れ歯では粘膜部分だけを型採りするため、このような小さい入れ歯になりがちです。これでは、お口の中で入れ歯が動いてしまいますし、飲み込んでしまう危険もあります。

従来の総入れ歯との違い

従来の総入れ歯との違い

従来の入れ歯は、上下の顎を別々に型採りして作られていますが、この方法には、様々な欠点があります。

まず、人が生活しているとき、通常は口を閉じていると思います。ですが、従来の型採り方法では、口を開いた状態で型採りをするため、口の周りの筋肉や舌、唇などが実際に機能しているときの記録を正確に採ることができません。また、口を開けたままで印象材が固まるのを待つので、食事をするときの状態や、唾液を飲み込むときの動きは記録されず、そこに誤差が生じます。

型採りの際の圧力のかけ方も、従来の方法では「医師の手加減次第」になってしまいます。医師が印象材を手で押し当てるようにして型を採るため、患者様の口腔内の圧力とは異なる状況が記録されることになってしまいます。さらには、上下の顎に平均した圧力がかかるとは限らないので、型の正確さが保証されません。

また、従来の入れ歯は、装着を安定させるために、下顎の歯肉の形を舌の奥の方まで伸ばしていました。そのため、舌が動くと入れ歯が外れやすいという欠点がありました。

上下顎同時印象法による入れ歯は、舌の奥の方へ伸ばすのではなく、舌の前方あたりの柔らかいところ(サブリンガルルーム)を利用して安定感を高めているので、舌を自由に動かすことができます。この形状なら、唾液を飲む動きをしても入れ歯に影響がなく、発音もしやすくなります。

重合方法

重合方法

総入れ歯を装着して維持させる「土台」は、「顎の土手」のみです。
その状態で総入れ歯を維持させるには、粘膜と入れ歯がピッタリと密着する重合方法の精度が求められます。
それを実現したのが、イボカップシステムです。
現在、世界中で最も精度の高い重合方法と言われています。

重合方法イボカップシステムにより、ウォーターフイルム現象  (ガラス板を2枚重ね、その間に水を挟むと取れなくなる仕組み)を作り出し、入れ歯と顎の歯肉の間に全く隙間が生じないよう、完全な同一精度で作成することができるようになりました。

イボカップシステムと保険の入れ歯の重合方法の違い

イボカップシステム保険で製作する総入れ歯は、あまり時間もかけることなく最も簡単な製作法で作られています。

その製作法は、上下に分かれるフラスコに蝋義歯を埋没したのち、そこにレジンを詰めて熱湯で重合させるという簡単な方法です。

レジンは元々熱を掛けると必ず収縮します。そのため、フラスコの中でレジンは重合収縮を起こし、床の中で気泡となって残ってしまったり、変形の原因になったりします。
保険の入れ歯を長く使用すると気泡の中へ色素が沈着したり、臭いの原因となったり、破折しやすくなってしまったりするのはこのことが要因となるからなのです。

このような原因から、その弱点を補填することが出来る方法が考えられました。それが『イボカップシステム』です。イボカップシステムは、3トンの圧力に耐えるフラスコと6気圧の圧力でレジンを補うことが出来る方法で、重合収縮を補正しながら精度の良い総入れ歯を作ることが可能な方法です。

イボカップシステムで製作された総入れ歯は強度が高く、透明感にも優れ、重合精度が高く、長い使用にも変質しない優れた方法です。イボカップシステムにおける重合方法は、大変な手間がかかり、その道具を揃えるために初期投資もかかります。製作単価もかかるため、現行の保険制度では経済的な損失が大きいため保険では困難であると思います。

イボカップシステムの重合は、透けるほど口蓋が薄いです。
人工歯はIVOCLAR のビボデント、オーソシット、天然歯のような高い審美性と硬さを兼ね備えています。

他の重合方法との違い

現行の保険義歯の製作で用いられるのは、上下に分かれるフラスコにロウ義歯を埋没したのち、そこにレジンを詰めて熱湯で重合させるという簡単な方法です。

レジンはもともと、熱を掛けると必ず収縮します。そのため、フラスコの中でレジンは重合収縮を起こし、床の中で気泡となって残ってしまったり、変形の原因になります。そしてそういったことが、保険の入れ歯を長く使用すると気泡の中へ色素が沈着したり、臭いの原因となったり、破折しやすくなったりすることの要因なのです。

2016年2月22日

歯の並びについて

歯の並びについて

入れ歯が安定し、しっかりと吸着するには「天然の歯があったころと同じ場所に人工の歯を入れることが最も良い」とされています。

インプラントは、骨の厚みがある内側に植立するため、元々の歯の位置を再現することは難しく、内側からボリュームをだすことには適していません。その点、上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャーは、内側から自然なボリュームをだすことが可能なので、自由に口元を作ることができ、若々しい表情が取り戻せます。

まずは、上顎の前歯から並べていきます

最初に上顎前歯の位置決めを行いますが、上下顎同時の型採りによって唇の形状が記録されているため、これに基づいて前歯の位置を決定します。フェイスボウトランスファーを行い、正確に再現された模型の左右前後のバランス、形をよく観察します。

歯の並びについて歯の並びについて

前歯は患者様の要求度が高いところであり、個性の表現が大切です。上顎前歯の先端は、唇から2〜3ミリ程度下げるのが一番美しく見えるポイントです。前歯はあくまでも審美性を優先し、患者様のご希望に合わせ行います。さらに、歯が抜けた後に残っている溝などから、天然歯があった位置を確認し、上顎の硬い部分柔らかい部分などを分析して、模型に線を引いていきます。

歯の並びについてまた、上顎にある、口蓋皺襞と呼ばれる一番目の皺襞の端から9ミリのところに、犬歯の唇面があたるのが基準(基準CPCライン)といわれています。そういった基準も重視しながら、前歯から奥歯へと順番に、上顎の歯を並べていきます。

床の外形部分(歯肉形成)は、上下顎同時に型採りを行うことにより、粘膜の可動部と固定部の移行部など、様々な情報が得られているため、自動的に外形を決定することができます。

下顎の歯は犬歯から並べていきます

続いて下顎の犬歯を並べます。この位置が決まることで、臼歯を並べる位置の基準ラインを決定することができます。その後、調節湾曲というテンプレートを用いて、理想的な歯並びになるように人工歯を並べていき、最後に下顎の前歯を並べます。

歯の並びについて歯の並びについて

下顎で最も大切なところは、舌側の形です。上下顎を同時に型採りすることにより、舌を前にだしたり、嚥下(つばを飲み込む)運動が記録できるため、舌側の形を記録することができます。基本的にはこれが下顎舌側の床の外形となります。

歯の並びについて舌の動きを十分考慮することが大切です。通常、従来の総入れ歯は、嚥下や発音の時に舌の動きのじゃまになる場所に床の外形を延ばします。すると、舌に痛みを感じたり、外れやすくなったり、発音が難しくなります。

シュトラックデンチャーの特徴として、後顎舌骨筋窩の上で止め、舌の動きを邪魔しないように設計されています。そのかわり、舌の動きにはほとんど左右されないサブリンガルルームを利用し、維持安定に役立てています。

上顎と下顎の位置関係を決定する方法

入れ歯の作成において、上顎と下顎の位置関係を決定する方法には、臼歯の高さを基準にする方法や、噛み合わせの水平的な位置を基準にする方法など、様々な方法がありますが、稲葉繁先生はダヴィンチ・ウイルス法という計測法を用いています。

ダヴィンチ・ウイルス法ダヴィンチ・ウイルス法

レオナルド・ダビンチは、人間が美しく見える基準について法則化し、素晴らしい絵画を描いています。その法則というのは『内眼角から口裂の距離は「鼻下点からオトガイ下点」「鼻下点から鼻根点」「鼻根点から顔面と頭蓋の境」「瞳孔間距離」「耳介の長さ」「眉上隆起の端から耳孔端」までの距離と等しい』という法則です。

ダヴィンチ・ウイルス法

当院では、このレオナルド・ダビンチの比例法を応用し、患者様が一番美しく見える総義歯を製作します。
また、患者様が美しく見える総義歯の製作において、上下額同時印象を実行する場合に重要なことは、個人トレーとゴシックアーチの描記に使用する装置の製作です。個人トレーは、スタディーモデルを元に製作される精密トレーで、上下額同時印象を行うときに使用します。

SIバイトトレーそしてSIバイトトレーとは、スタディーモデルを中心位でトランスファーするためのトレーです。以前は、スタディーモデルを咬合器にトランスファーする際、平均値で製作していたので多少の誤差を生じることがあり、誤差は、精密印象時に修正していました。ですが、SIバイトトレーの登場により精度が増し、最終印象まで正確かつスムーズに進められるようになりました。

ゴシックアーチゴシックアーチとは、個々の患者様の「顎の動きの出発点」を探すために行われます。顎を前方や左右に動かしていただき、バランス良く動いているかどうかを確認する工程でもあるため、総入れ歯製作には欠かせない記録です。

噛み合わせの記録

1. スタディーモデル用トレー(Ivoclar社、Accu tray)
総入れ歯製作の第一段階となるスタディーモデルは、その後の診断や最終的な入れ歯の設計に大きく影響しますので、できる限り正確な型採りが必要です。

スタディーモデルスタディーモデル
スタディーモデルスタディーモデル
個人トレー個人トレー

上顎・下顎とも、顎の形はもちろんのこと、様々な情報を明瞭にコピーする必要があります。唇の動く範囲や舌の動き、すべての筋肉の情報などにも注意してコピーします。このようにしてコピーした情報を模型にすることが、質の高い総入れ歯を作る第一条件となります。

2. 個人トレー(上下顎同時印象法を行うためのトレー)の製作
次に、スタディーモデルを元にして、患者様に合ったオーダーメイドのトレーを製作します。上顎は、口の周りの筋肉や舌の均衡が取れている状態を型採りする必要があるため、あらかじめイメージしながら製作します。

個人トレー個人トレー
個人トレー個人トレー個人トレー個人トレー

この時、フェースボウトランスファー(入れ歯が体の軸にたいして垂直になるよう記録する道具。※1)を設置します。そして、ゴシックアーチ(顎の動きの記録。※2)や上下の噛み合わせの記録、型採りを同時に行えるように準備をしておきます。

3.上下顎同時印象法
上下顎同時に型採りするための印象材にはシリコンを用います。すべての作業は集中して5分ほどで行われますし、鼻で呼吸できますので、息ができないのではないかというご心配は不要です。

上下顎同時印象法上下顎同時印象法

個人トレーにシリコンの印象材を少し多めに入れ、患者様自身の筋肉の力で、口元を尖らせたり、口角を牽引したりしていただきます。この動作により、唇の位置、口角の形まで記録することができます。そして最後に、一番大切な動作として「嚥下(つばを飲む動作)」をしていただきます。この動作をすることで、口の中は陰圧となり、患者様が普段、食事をしたり、唾液を飲み込むときの筋肉の動きが、記録されることになります。

シリコン印象材が固まったところで、再びフェイスボウトランスファーを行います。重要なことは、型採りの中心位とフェイスボウの正中を正確に一致させることです。上下同時に型採りした記録には、頰筋や舌が動いている状態が再現されていることが確認でき、さらに唇、舌の形など多くの情報を得る事ができます。これらすべての情報は、人工歯の並べ方や歯肉の形成に大きく役立ちます。

※1 フェイスボウトランスファーフェイスボウトランスファー
人間の体は、左右前後にバランスが取れている必要があります。どこか一ヶ所でもバランスが崩れて不均衡が生じると、その歪みは体の様々なところに影響します。そういった骨格筋のアンバランスが原因となって、慢性的な肩こり、腰痛、頭痛などが生じることもあります。

それは歯列においても同様なので、体の軸から頭頂まで真っ直ぐ伸ばしたラインを基準にした歯科医療が必要です。この作業に用いるのが「フェイスボウトランスファー」で、患者様の体の中心位を咬合器に再現します。

このように作成された模型によって、入れ歯の左右の傾き、スピーの湾曲(横からみた入れ歯の湾曲)、ウィルソンカーブ(正面からみた入れ歯の湾曲)などの診断が可能になり、正確な診断と治療につながるのです。

※2 ゴシックアーチゴシックアーチ
ゴシックアーチとは、個々の患者様の「顎の動きの出発点」を探すために行われます。顎を前方や左右に動かしていただき、バランス良く動いているかどうかを確認する工程でもあるため、総入れ歯製作には欠かせない記録です。

上下顎同時印象法とは

上下顎同時印象法

上の顎と下の顎は一対となって「ひとつの顎」を形成しています。なので、上下を別々に型採りしたものを感覚で組み合わせるのではなく、『上下セットで型採りし、噛み合わせを含めたお口の中の情報を精密に取り出すことによって、噛み合わせの良い、お口に合う義歯を実現する』というのが、「上下顎同時印象法」の基本となる考え方です。

しかし今現在は、入れ歯の名人といわれている著名な先生方においても、上顎と下顎を別々に、口を開けた状態で型採りするのが一般的です。上下別々に採った型の噛み合わせを歯科医師が感覚で決定し、それを基準に技工士が人工歯を並べ合わせているのが現状です。

つまり、上下の入れ歯が上手く噛み合わず、「どこかしっくりしない...」という結果を生じさせてしまう理由は、このような型採り方法にあるのです。上下セットで型採りをする「上下顎同時印象法」なら、このようなズレが生じる心配がなく、患者様のお口にぴったりフィットする入れ歯が実現します。

患者様自身に口腔内の状態を再現していただく型採り方法

上下顎同時印象法歯があるときの状態は、外側からは頬の筋肉の圧力、内側からは舌の圧力によりバランスが保たれています。たとえ、歯を失ってもこの状態は変わらず、外側からは頬の筋肉、前方からは唇が内側に押しているのですが、舌は外側への支えを失い、歯があった時と比較すると舌は大きく広がり、歯の入るスペースがないように見えます。そのため、歯のない状態の型取りは非常に困難なように見えます。

「上下顎同時印象法による総入れ歯の製作法」は、この困難な型採りを患者様自身に再現していただく方法です。医師が想像して型を採るのではなく、歯があったころの筋肉の状態を上手に誘導してあげることで理想的な型採りを実現します。

私たちが食事をするとき、お口の中の筋肉がどのように働いているかは、つばを飲み込んでみていただくと分かりやすいと思います。唇、舌が強い力で歯を押し付ける感じになり、口の中には圧力がかかります。これは入れ歯に対しても同じため、型採りの際も、食事をするときと同じ筋肉の状態を再現できるのが理想です。

食事をした時と同じ状態で型を採るなんて、どうやるのだろう...と思われるかも知れませんが、「上下顎同時印象法」では、型採りの最中につばを飲んでもらうことができるのです。これは、上下別々に型採りしていた従来の方法では不可能だったことです。

もちろん、この最終的な型採りを行う前には、スタディーモデルという参考模型も作成します。この前準備によってあらかじめ、入れ歯の高さや正中があっているかどうか、左右が対称であるかどうかなどを確認して、上下顎同時印象法に使用する専用トレーを作成しておきます。

上下顎同時印象法
上顎結節と
レトロモラーパッドの位置関係
上下顎同時印象法
矢状面から・上顎の歯槽骨の
カンペルとの関係
上下顎同時印象法
上下顎の前後的関係

【上下顎同時印象法の利点】
①精密な型採り、噛み合わせや位置の記録などを一度に行うので、通院回数が少なくて済みます。
②噛み合わせの高さを記録しながら型採りするため、理想的なバランスがとれます。
③型採りの間も唾液を飲み込むことができるので苦しくありません。
④型採りした模型を、そのまま咬合器(噛み合わせの器械)に取り付けるため誤差が生じません。
⑤患者様自身の口腔内圧力によって、口の周りの筋肉、舌、唇の記録を採ることができます。
⑥人工歯は、筋肉のバランスの取れている位置に並べることができます。
⑦入れ歯の形状が舌の動きをじゃましないので、つばを飲んだり、発音がしやすくなります。
⑧精密な重合方法(イボカップシステム)により、密着度の高い入れ歯が製作できます。
⑨口の周りの筋肉、唇、舌による維持が期待できるため、骨が薄い症例にも対応できます。
⑩ドイツのカボ社の咬合器を使用することにより、医師と技工士がしっかり連携できます。

セカンドオピニオン

セカンドオピニオン「すべて歯を抜いて、インプラントを薦められている」「本当に今の歯を抜かなければいけないのか」と悩んでいる方は、ぜひ「セカンドオピニオン」を考えてみて下さい。セカンドオピニオンとは、複数の専門家に意見を聞いて、納得して治療を受けるための仕組みのことです。

歯科医によって、考え方や経験、得意分野も様々ですので、全く同じ症状だったとしても、医師や医院の方針などによって、提案される治療内容が異なることは珍しくありません。「他の先生に話を聞くのは、主治医の先生に失礼になるのでは?」と考える方がいらっしゃるかも知れませんが、遠慮は不要です。患者様には広く意見を聞き、適切な治療を選んで受けられる権利があります。

当院でもセカンドオピニオンに対応しています。特に、インプラントと入れ歯のどちらにするかで悩まれている場合や、残っている歯を活かしたい場合など、疑問や質問に丁寧にお答えいたします。

実際のセカンドオピニオンでは、まず主治医の先生に相談して、これまでの診療経過を記した書類やエックス線やCTの画像を貸し出してもらって下さい。これらの資料をもとに、現在のあなたのお口の状況を比較しながら、適切なアドバイスを行います。当然ですが、無理に治療を進めることはございません。患者様が本当に納得して治療を受けるために、ぜひ当院までご相談下さい。

インプラントができない方へ

Q.
30代ですが、重度の歯周病で全ての歯を失ってしまいました。インプラントの相談をしたのですが、上顎洞部分の骨が薄いため、現状ではインプラントが難しいこと、骨を再生させるには時間がかかるということを伝えられました。私のような場合、インプラントと入れ歯、どちらがよいのでしょうか?

A.
インプラントは、歯を失った部分に人工歯根を埋入させて骨と結合させる方法です。そのため、骨が薄かったり、もろかったりすると、埋入したインプラントを支えきれずに脱落を起こしたり、インプラントと骨が結合しない可能性も高いため、適さない場合があります。

歯周病や虫歯によって歯を失ってしまった部位は、骨が薄かったり、もろかったりすることが珍しくありません。特に、上顎の奥歯付近の骨には上顎洞という空洞があるため、インプラントは難しいといわれています。骨が薄い部分にインプラントを行うには、相当高い技術が必要なことも認識しておくことをお勧めします。

また、時間をかけて骨を再生し、インプラントが成功したとしても、これからの長い一生の間、お口の中で機能させ続けることは難しく、将来、どこかの段階で総入れ歯に移行する可能性も高いかと思われます。30代、40代といった若さで重度歯周病になられた方の場合、天然歯で起きたことがインプラント治療後にも繰り返されることが多いので、今まで以上のメンテナンスが必要になるからです。

体の一部として機能する優れた入れ歯があります

インプラントができない方へ当院の総入れ歯は、ドイツのチュービンゲン大学で開発された「シュトラックデンチャー」を原型としています。一見、大きく見える総入れ歯ですが、口の中に装着すると、ご自分の体の一部として機能します。

骨が薄い方が小さな入れ歯を入れると、圧力が一点に集中してしまうことによる痛みを感じることもあります。そして、痛みを感じる部分を削って調整していくと、入れ歯が更に小さくなってしまい、永遠と痛みが取れない入れ歯になってしまいます。

このような理由から、床に十分な厚みを与えて圧力を分散させることができるシュトラックデンチャーは、骨が薄くなっている患者様にとっても大変優れている入れ歯だと思います。また、小さな総入れ歯は口の中で動いてしまい、口元が痩せて見えるために貧相なイメージをもたらしてしまいがちです。シュトラックデンチャーは、内側から自然なボリュームを持たせることができるため、歯周病などで骨が薄くなってしまった方の口元にも美しさを取り戻すことができます。

シュトラックデンチャーは、審美的に美しいのはもちろんのこと、機能的にも優れています。患者様の口腔内の情報を丸ごとコピーして製作できるため、一番バランスの良い位置で噛み締めることが可能となります。さらには、シュトラックデンチャーでしっかり噛めるようになると、口の周りの筋肉が鍛えられ、口角が上がり、自然に口元が引き締まってくることも実感できると思います。これも、シュトラックデンチャーの床による効果です。

インプラントと入れ歯、最終的に選択されるのは患者様ご自身です。両方の意見やアドバイスをお聞きになり、ご自身が納得された上で決められるのが良いと思います。稲葉歯科医院では、現時点の状態だけでなく、将来、患者様に起き得るリスクも考慮しながら、患者様に最善な方法をアドバイスさせていただきますので、何なりとご相談下さい。

顎の骨が薄いのでインプラントは無理?

インプラントは無理

インプラント手術ができないケースには、「コントロールできていない糖尿病」「高血圧」「重度の歯周病」「喫煙者」「骨粗しょう症、くる病」といった疾病の他、全身疾患のある方、関節リウマチや全身性エリテマトーデスといった自己免疫疾患もあげられます。

また、骨が薄く、もろくなっている方の場合も、インプラント手術は難しいといわれています。勿論、無理は禁物だと思われます。また、たとえ現時点ではインプラントが可能な状態だったとしても、10年後、20年後までインプラントの機能を維持できるかどうかを予測する必要があるでしょう。何故なら、天然歯で起きたこと(重度歯周病)を、インプラント治療の後にも繰り返す可能性があるからです。インプラントも、ケアが行き届かなければ、「インプラント周囲炎」という歯周病と同様の疾患を引き起こします。そして、全身性エリテマトーデスなどの既往がある方は、インプラント周囲炎などを発症した場合、炎症が引かず、インプラントを除去しなければならなくなる場合もあるのです。

インプラントは、歯の失った部分に人工歯根を埋入させ骨と結合させる方法です。

歯周病や虫歯によって歯を失ってしまった部位は、骨が薄かったりもろかったりすることが多く、インプラントを埋入しても脱落や結合しない可能性が高いため適さない場合があります。
特に、上顎の奥歯付近の骨は上顎洞という骨の空洞があるため、インプラントは難しいと言われています。
骨を再生し仮にインプラントが成功したとしても、一生お口の中で機能することは難しく、将来どこかの段階で総入れ歯に移行すると思います。

骨が薄い部分にインプラントを行うには相当高い技術が必要なのです。

骨の厚みが薄くても、状況を見極めて適切な治療をご提供します

重度歯周病の方へインプラントのようにリスクが高い方法を選択しなくても、お悩みを解決する方法はあります。それは、ドイツで開発された「シュトラックデンチャー」です。審美的に美しいのはもちろんのことですが、偉人達が作り上げた歴史ある総入れ歯は、機能的にも大変優れています。

当院の総入れ歯は、ドイツチュービンゲン大学のシュトラックデンチャーを原型としています。その手法は、稲葉先生が開発した『上下顎同時印象法』によるもので、その名の通り「上下を同時に印象する方法」です。簡単に言うと、口の中の情報を丸ごとコピーして咬合器にトランスファー(移行)するという、非常に画期的なシステムです。方式は画期的ですが、その根底にある歴史は非常に長く、スイス、ドイツ、オーストリア、リヒテンシュタインといったヨーロッパの「総入れ歯の源流」を引き継いでいます。

当院顧問である稲葉繁先生は、1978年にドイツのイボクラーで開催された「イボクラー社デンチャーシステムの研修」を受講し、Dr.Hans Shleich と知遇を得て、現在の最終印象における上下顎同時印象の開発に至りました。その源流にある「イボクラーのデンチャーシステム」は、ヨーロッパの多くの学者の業績をまとめあげて完成されたシステムですので、上下顎同時印象法 によるシュトラックデンチャーは、大変歴史のある総入れ歯であり、なおかつ、最新最鋭の総入れ歯です。

シュトラックデンチャーは、歯周病などで骨が薄くなってしまった方に対して、痩せた口元を内側からボリュームをだすことができるため、美しさを取り戻すことができます。
審美的に美しいことはもちろんですが、機能的にも優れているため、患者様の一番バランスの良い位置で噛み締める事が可能となり、口の周りの筋肉を鍛える事ができるため、口角が上がり、口元が引き締まってくるのを実感することができると思います。
これは、シュトラックデンチャーの床による効果です。
一見、大きく見える総入れ歯ですが、口の中に入ると、ご自分の体の一部として機能します。

一方で、小さな総入れ歯は口の中で動き、口元が痩せて見えるため貧相なイメージをもたらしてしまいます。また骨が薄い方は、小さな入れ歯を入れると圧力が一点に集中し、痛みがでることが多くあります。痛いところを削り調整していくと更に小さくなってしまい、永遠に痛みが取れない入れ歯になってしまいます。
このような理由から、床に十分な厚みを与え、骨の薄い部分への圧力を分散させることができるシュトラックデンチャーは、大変優れていると思います。

重度歯周病の方へ骨の薄さや全身疾患などによってインプラントができない方も、どうぞご安心下さい。総入れ歯とはいえ、審美的に美しく機能的にも優れたシュトラックデンチャーなら、きっと満足していただけると思います。しかしインプラントと入れ歯のどちらが良いかは、どちらの意見もお聞きになり、最終的にご自身が納得された上で決められた方が良いでしょう。

稲葉歯科医院では、患者様の将来起きうるであろうリスクを考えながら、患者様に最善な方法をアドバイスさせていただいております。是非ご相談いただければと思います。

30代:インプラントと総入れ歯

30代:インプラントと総入れ歯最近、若い方の入れ歯に関する相談が非常に増えてきています。特に、「インプラントと入れ歯、どちらを選ぶのが良いのか」と悩まれている方が多いように思われます。また、「インプラントは怖いけれど、30代で総入れ歯なんて恥ずかしいし...」と、義歯の審美性や機能性以前に、心理的なことで悩まれている方が多いのも、30代の方々の特徴ではないでしょうか?

若いからこそ、長い目で見て治療方法を選びましょう

インプラントと総入れ歯インプラントと入れ歯、それぞれに特徴がありますので、まずは、機能面やメリット・デメリットについても、しっかり考慮することが大切だと思います。

たとえば、奥歯を1本2本失ったぐらいでしたら、インプラントのほうが良いと思われるケースもあるでしょう。ですが、すでにたくさんの歯を失ってしまっている場合、すべてをインプラントにすることのリスクも考える必要があると思います。

インプラントの維持期間は、世界最長でも40年といわれています。30代でインプラント治療をたくさん入れたとすると、40年後、70歳のときにはどうなっているのか・・・。また、お若くして歯を失ってしまった原因が歯周病の場合には、インプラントを何十年も維持できるかどうか心配です。

なぜなら、ご自分の歯が残っていた時と同じ状態が、インプラントを入れた後にも繰り返される可能性があるからです。そうなると、「インプラント周囲炎」という、歯周病に似た病気になり、せっかくのインプラントを再び失ってしまう危険があります。

インプラントをしなくても、満足できる入れ歯が作れます

満足できる入れ歯当院では、口のまわりの筋肉を利用して入れ歯を製作する方法で、非常によい結果を得ています。それは、ドイツで開発されたシュトラックデンチャーを原型とする、「上下顎同時印象法」という方法です。

この方法は、上下を一度に型採りをして、口の周りの情報をすべてコピーする方法です。型採りの最中に唾液を飲み込んでもらうことによって、食事をするときと同じ状態を再現できます。つまり、口の周りの筋肉によって支えられる、吸着に優れた総入れ歯が作成できるのです。

また、顎の土手にぴったりとフィットする形状が、ウォーターフイルム現象(ガラス板を2枚重ねその間に水を挟むと取れなくなる仕組み)を生み出し、入れ歯が外れることを防ぎます。ですのでシュトラックデンチャーなら、人前で入れ歯が外れてしまったり、入れ歯であることを知られてしまうといった心配も不要です

機能性はもちろん、審美性も兼ね備えたシュトラックデンチャー

シュトラックデンチャーすべての歯を失ってしまった方は、顎の骨が薄くなって口元が痩せてしまい、年齢よりも老けてみられがちですが、こういった悩みの解消にも、シュトラックデンチャーが効果的です。

インプラントは、骨の厚みがある内側に植立するため、元々の歯の位置を再現することは難しく、内側からボリュームをだすことには適していません。その点、上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャーは、内側から自然なボリュームをだすことが可能なので、自由に口元を作ることができ、若々しい表情が取り戻せます。

口元は、食事をするためにあるのではなく、コミュニケーションにおいて非常に大切な器官です。入れ歯になったことで内気になってしまったら、今後の人生を楽しめなくなってしまいますが、当院のシュトラックデンチャーは、入れ歯であることを忘れてしまうほど自然ですので、お若い方々にもぜひ知っていただき、安心してご使用いただきたいと思います。

歯科恐怖症の方へ

Q.
子供の頃、歯の治療の痛さに驚いて動いてしまい、押えつけられて治療をされたことから、歯医者さん恐怖症になりました。


虫歯になる度に何度も、勇気を出して通院を試みたのですが、吐き気と過呼吸で治療を続けられず、結局途中で行かなくなってしまい...。そのため今は、上の歯は全てなくなりました。下は2本残っていますが、今にも抜け落ちそうです。

そのため、近所の歯科医院で入れ歯を作ってもらいましたが、外れやすいことが常に気になり、口を開けて笑うこともできません。もうこれ以上、歯のことで悩みたくありません。入れ歯であることを忘れてしまうぐらい自分に合う入れ歯を作ってもらうことはできますでしょうか?

A.
子供の頃に怖い思いをしたことが原因で歯科医院へ行かれず、歯を悪くされてしまったという方は、あなただけではありません。実は、とても大勢の方が同じ経験をされています。

何をされるのか分からない

歯科恐怖症というのは、「何をされるのか分からない」という不安から起こる恐怖心が大きな要因のひとつです。これは、お子さまでも大人の方でも同じです。だから歯科医師は、治療を始める前にまず、何のために、どのような治療をするのかをしっかりご説明して、患者様との信頼関係を築いて安心していただけるように努めることが大切だと考えます。

先生に言いたいことが伝えられない

歯科恐怖症の方へ漠然とした恐怖心から「先生に言いたいことが伝えられない」といった方も少なくありません。歯科医院への通院が楽しいという方はほんのわずかで、ほとんどの患者様が「なかなか人には言えない悩み」の相談のためにご来院されています。

特に入れ歯に関しては、「他人に知られたくない」という思いを強くもたれる、とてもプライベートなご相談だと思います。だからこそ私達は、患者様のプライバシーを守ることなど、様々なことに配慮しながらお話を伺わせていただいています。

「言いたいこと」だけを単刀直入にお話できなくても大丈夫です。恐怖心がなくなるまで時間をかけてお伺いしますので、どのようなことでもお話いただきたいと思っています。

歯を削る音や歯科医院の臭いだけで冷や汗がでる

歯科恐怖症の方へ患者様にとって歯科医院は、できることならあまり行きたくない場所であり、痛みがあったり詰め物がとれてしまったりして「仕方なく...」」という気持ちでご来院される方がほとんどでしょう。だからこそ、歯を削る音や臭いまでが気になり、ストレスに感じてしまわれるのだと考えます。

ですので当院では、少しでも患者様のストレスを削減できるよう、いろいろな工夫をしています。まず、歯科医院のあり方で最も大切なことは、患者様、歯科医師、スタッフがお互いに気持ち良く、信頼関係で結ばれていることだと思います。そして、スタッフが笑顔で声をかけるなどして、緊張されている患者様の心をほぐし、居心地の良い空間をつくりだすようにしています。

特に、歯科医院独特の臭いに関しまして、「臭いの元となる薬剤を使用しない」など、深く配慮していますのでご安心下さい。その他、当院が「患者様のストレスを軽減させるために心がけていること」に関しましては、こちらのページをご覧いただきたく思います。

※稲葉歯科医院が心がけていること http://www.inaba-shika.com/0505mental-attitude/

『入れ歯であることを忘れてしまうぐらい、ご自分に合う入れ歯』をご提供します

歯科恐怖症の方へ患者様が、「入れ歯をしていることを忘れてしまうほどの入れ歯」をお作りすることは、私達が目標としていることです。そして、当院で入れ歯治療をされた患者様が、その後のメンテナンスにご来院された際、私達の目標が達成できていることを確信させてくださっています。

何故なら多くの患者様が、お友達と旅行へ行ったことや、レストランで美味しい食事を召し上がったことなど、「歯以外のこと」を楽しそうにお話くださるからです。このとき、「あっ、もう歯の悩みから解放されて、人生を楽しんでいらっしゃるのだな」と感じられ、大変嬉しく思うのです。

このように、入れ歯の治療は、治療が終わってからこそが、患者様との長いお付き合いの始まりだと思っています。メンテナンスもさせていただきますし、万が一何かトラブルが起きた際にもしっかり対応し、長くご愛用いただけます。

お友達やご家族との会食や旅行、仕事でのプレゼンテーションなどにおいて、歯の悩みがある時には、口元を隠したり、発言が少なくなってしまったり、どうしても積極的になることができません。歯科恐怖症であっても、ほんの少し勇気をだして当院にご相談いただければ、その後の人生が素晴らしいものに変わると思います。

「All on 4」「All on 6」との比較

All on 4All on 4

「All on 4(オールオンフォー)」「All on 6(オールオンシックス)」とは、総入れ歯の方や、たくさんの歯を失った方に、4本、または6本のインプラントを土台にして入れ歯を入れる方法です。

「All on 4」「All on 6」(インプラント)の特徴

「All on 4」も「All on 6」も、埋め込む本数が異なるだけで、外科治療が必要なインプラントであることに違いはありません。なので、治療後にも歯周のメンテナンスが重要であることも同様です。さらには、これらの治療方法は、患者様のお体への負担が大きいと思われます。

その理由は、たくさんの歯を失っている方の多くは、顎の骨量が減少していることが多いからです。そこに、全体を4本ないし6本のインプラントだけで支えようとする治療を施すと、顎に無理な力がかかることを避けられません。

柔らかいものを噛むといった弱い力であっても、義歯にかかる力が少数のインプラントに集中して伝わってしまうため、支えきれなくなったり、骨の吸収が激しくなったりする可能性があります。

現在日本では、インプラント治療のほとんどがネジによる固定、そしてセメントにより固定されます。

取り外しができないため、食べ物が停滞し、メンテナンスが難しい事もリスクのひとつです。
その点、取り外しができる総入れ歯のメリットは、メンテナンスがしやすいことが挙げられます。
患者様自身が取り外しを行える事で、メンテナンスも容易となります。

シュトラックデンチャーの特徴

シュトラックデンチャー当院では、インプラントをしなくても、口の周りの筋肉を利用して入れ歯を製作する方法で、非常によい結果を得ています。それが、ドイツで開発されたシュトラックデンチャーを原型とする「上下顎同時印象法」という方法です。

この方法は、上下の顎を一度に型採りすることによって、口の周りの情報をすべて完全コピーする方法です。型採りの最中に唾液を飲み込んでもらうことで、食事をするときと同様の口の動きを再現することができます。

顎だけでなく、口の周りの筋肉全体で支えられる総入れ歯は、特定の場所に無理な力がかかることなく安定し、さらには「ウォーターフイルム現象(ガラス板を2枚重ねその間に水を挟むと取れなくなる仕組み)」によって、全体がしっかりと吸着します。

【ドイツの入れ歯】レジリエンツテレスコープとの違い

最近、ご相談にみえる患者様の中には、「他院でAll on 4を提案されたが、入れ歯も見直してみたい」とおっしゃる方が非常に増えたように感じます。All on 4を行うとしたら、「残っている歯が抜けるのを待ってから-」になるか、もしくは、「抜かなくても良い歯を抜いて-」ということになるため、迷われるのも当然かと思います。

また、「残歯の本数が少ないから、歯が抜けて総入れ歯になるのを待つしかない」 「歯がグラグラだから、抜いて総入れ歯にしたほうがいい」と言われ、ショックを受けているという方も相談に来られます。そこで当院では、シュトラックデンチャーという総入れ歯のほかに、もう一つの選択肢として「レジリエンツテレスコープ」をご提案させていただいています。

レジリエンツテレスコープとは
レジリエンツテレスコープは、残っている自身の歯を抜かずに利用できる治療方法です。ドイツのチュービンゲン大学で開発された審美性・機能性ともに優れた技術で、その歴史は130年以上にもなる、世界で長く信頼されている治療方法です。

レジリエンツテレスコープレジリエンツテレスコープ

ご自分の歯を利用して入れ歯を支える方法なので、基本的には外科治療の必要がありません。また、顎の骨量が減少しているケースでも治療が可能で、歯周病の悪化などによって万が一自歯を失うことがあっても、簡単な修理で対応できる点も安心です。

詳しくはこちら(稲葉歯科医院 入れ歯専門サイト)

【ドイツの入れ歯】シュトラックデンチャーの特徴とメリット
残念なことではありますが、歯を失ってしまったからこそ可能になることもあります。それは、口元を自由に作れることです。歯を失うと、噛むときの刺激が伝わらなくなるために骨が吸収されていき、口元がへこみ、実年齢よりも老けて見られることがあります。シュトラックデンチャーは、口元に自然なボリュームをだすことによって、ほうれい線を目立たなくすることができます。

シュトラックデンチャーシュトラックデンチャー

義歯の大きさも、顔の大きさや鼻の膨らみなどから、個々の患者様に一番似合う大きさを測定します。また、「笑ったときや話をしたときに唇から覗く歯の長さ」なども自由に設定することができるため、審美性に優れ、自然で上品な笑顔を作ることができます。

シュトラックデンチャーは、夜寝るときも取り外す必要がありません。外す必要があるのは、歯磨きをするときだけです。歯を磨いた後は義歯を清掃し、装着したままお休みいただけますので、たとえ、ご家族であっても、歯が無い状態を見せたくない...と思われる方にも安心してご使用いただけます。

◎インプラントとのコンビネーションケースにも対応しています
失った歯を補う方法はいろいろありますが、当院では、総入れ歯には「シュトラックデンチャー」を、そして、数本でも歯が残っている場合には「レジリエンツテレスコープ」をお勧めしています。また、インプラントを2本使うことで入れ歯の維持力を更に高めることが可能なので、インプラントとのコンビネーション治療も行っています。

インプラントとの比較

入れ歯もインプラントも失った歯を補う治療方法ですが、インプラントは、顎の骨に金属の土台を埋め込み、その上に被せ物をして歯を補う「外科手術」である点が一番大きな違いです。それに対して入れ歯は、歯を表面的に補うものなので手術は不要です。

「インプラント」という名称は、昨今よく知られるようになりましたが、その具体的な治療法やメリット・デメリットなどについては、まだまだ熟知されてはいないように思います。それと同時に、「近年の入れ歯の進歩」についても、残念ながら周知が遅れているように思われます。

インプラントのメリットとデメリット

インプラントインプラントは、「入れ歯に取って代わる画期的な技術」と謳われることがありますが、どのような治療方法にもメリットとデメリットの両面があります。支柱を骨に埋め込む形となるインプラントは、歯を支える力や安定感に優れていることは確かです。ただし、総入れ歯に匹敵する本数の義歯を全てインプラントで支えるとするならば、それなりに多くの本数のインプラントを埋め込む必要があります。

また、ご自身の歯を失うことになってしまった原因が重度の歯周病だった場合には、顎の骨が薄くなっていることが予想されるため、体への負担も大きくなります。さらには、インプラントにした後も、歯周病に対する適切なケアの継続が必要です。入れ歯は歯周病にはなりませんが、インプラントの場合は、歯周病に似た「インプラント周囲炎」に侵される危険があるからです。

最先端の入れ歯『シュトラックデンチャー』

シュトラックデンチャー入れ歯は、オーダーメイドで患者様に合った歯や歯茎を口の中にはめ込み使用するもののため、取り外しが可能でメンテナンスも簡単です。そういった特徴の裏面として、「外れやすい・よく噛めない・痛い」といったイメージをお持ちの方が多いと思われますが、技術の発達によって、これまでのデメリットを覆す高性能なものも登場しています。

当院でご提案している「シュトラックデンチャー」は、入れ歯先進国・ドイツの技法であり、「上下顎同時印象法」によって、本来の噛み合わせを正確に復元する総入れ歯です。お口の中の形状や動きを完全コピーして製作する入れ歯なので、ぴったり吸着して外れにくく、弾力ある食べ物、生野菜やサクッと歯ごたえのある春巻きなど、様々な食事を美味しく召し上がっていただくことができます。ズレがないので痛みや違和感もありません。

シュトラックデンチャーシュトラックデンチャー

イボカップシステムの重合でこんなに透けるほど口蓋が薄いです。 人工歯はIVOCLAR のビボデント、オーソシット、天然歯のような高い審美性と硬さを兼ね備えています。

シュトラックデンチャーは、機能性と審美性を兼ね備えています

シュトラックデンチャーすべての歯を失ってしまった方は、顎の骨が薄くなってしまうために口元が痩せてしまい、残念ながら、実年齢よりも老けてみられがちです。これを是正したくても、インプラント治療は、少しでも骨の厚みがある場所に植立するため、元々の歯の位置を再現することは難しく、内側からボリュームをだすことが難しいところです。

その反面、上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャーを用いれば、内側から自然なボリュームをだすことができるため、口元を自由に作ることができ、若々しい表情を取り戻すことも可能です。また、入れ歯であることを忘れてしまうほど自然な見た目と使用感なので、ご高齢者だけでなく、30代、40代の方々の需要も増えています。

口元は、食事をするために重要な器官であると同時に、コミュニケーションにおいても非常に大切な意味を持ちます。今までの入れ歯に満足されていない方も、これからの治療に迷っていらっしゃる方も、ぜひ当院で、ご満足いただける治療と出会っていただきたいと思います。

さらに当院では、「活かせる歯が数本残っている」という場合には、ドイツで開発された「レジリエンツテレスコープ」という治療方法にも対応していますので、どうぞ諦めずにご相談下さい。

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